2026/01/19 13:52


第一話

『西荻窪の着物屋さん 十三夜』

〜いいの?っていうお値段〜


月に一度のお着物会議

店主オケモトは今月も着物を選びに伺いました

十三夜さんの着物はじめて物語を

聞かせてもらいました



私が初めて着物に出会った時

プチプラだったんですね。

いいの?っていうお値段で買えると出会いのハードルがすごく低くなる。

それまでその着物にそんなに興味なくても、この値段で買えると思った瞬間に急に身近になるってことってあるじゃないですか。


値段が出会いになるみたいな。

着物ってルールもいろいろ厳しいし、

なんか格とかわかんないしっていうところで、しかも高いしってなってくると、

どんどんハードルは上がる一方なんだけど、お値段のところで低くなった時に、

あっ行けるかもね、着ていいんだみたいな。

もともとその普段着に興味がすごくあったので晴れの場フォーマルのシーンで着たいわけではなく、習い事で着たかったわけでもなく、普段に着て歩きたいのに何十万もしたら普段なんて着れないけれども、

いいの?ってお値段だったら気軽に着れる。だんだん深く入っていくといろんな人がこうやって着たっていいんだよって、

こうやって自由に着たっていいんだよって発信をたくさんしている情報に出会っていくと、もうとりあえず襦袢もないし、

下駄もないし。

だけどとりあえず着物トップって買っちゃったと。タートルの上に来ちゃってもいいじゃんっていう。で、靴で履いちゃっても、帽子被ってもっていう風に自由に着てもいいんだっていうその確かに出会えば本当に気軽にルールに触れるから。

あとその楽しいお買い物、安いものを買える時って楽しいじゃないですか。たくさん買えちゃったり。だからワクワクするのここね。お家に帰ってこんなん買っちゃったとか思いながら広げる時に、その何十万円もしたら着物 1枚しか買えない。

あるいは帯 1枚しか買えないのに、千円札を持ってったらなんか揃っちゃったとか。それが千円札持ってったら揃っちゃったっていいですよね。持ってったのになんか揃っちゃった。まあ、うちの店はそこまで全部揃わない時もあるけど、もしかしたら何も何でもかんでも揃う時もある。

着物から帯から帯締めから変えちゃう時もある。すごくそのいいの?

っていうが楽しい。

値段だけの話じゃないんだけれども、何も買わないで帰られるお客様もいらっしゃるんですよね。でも基本的には着物が好きだからいらっしゃって、色々その着物に出会った時の話とかしてるうちに話が盛り上がって、買わなくてもすごい楽しかった、ありがとうってお礼を言われて帰っていただいたりとかするんですけど。

初め、お店を始めたばかりの頃にありがとう、楽しかったわって言われることが結構何回もあって。逆?逆?思うじゃないですか。ありがとうはこちらのセリフと思うんですけど、お客さんがありがとうって言って帰っていく。


お着物って本当に面白いんです